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最終話ということで拡大枠になっていましたが、結局は月9ドラマ的な盛り上げも必要だったんでしょうね。全体的に時間不足な印象でした。 前にも書いたことですが、柴咲コウ演じる女刑事・内海薫は、ドラマの元になっている小説『探偵ガリレオ』及び『予知夢』(ともに文春文庫)、そして『容疑者Xの献身』(文藝春秋)には登場しません。が、最終話のラストシーンで、湯川(福山雅治)の研究室に飛び込んできた彼女が、栗林(渡辺いっけい)の制止を振り切って話し始める事件の内容は、本来の内海刑事初登場話である『落下る(おちる)』を示唆したもののようで、『容疑者Xの献身』の映画化とは別に、ドラマとしても続編なりスペシャルなりを予期させる終わり方でした。期待したいですね。 しかし、今回のお話のほうは、説明不足ここに極まれりという内容でした。湯川と薫のからみが多すぎて、すべてが駆け足になってしまった感じ。“最強の敵”であるはずの木島(久米宏)も、マッドサイエンティストというよりは単なるピンボケ親父みたいな描かれ方になってしまい、迫力が全くありませんでした。ジェームズ・ボンドの敵ボスみたいなものにしろ、とまでは言いませんが、もっとそれなりに強さを感じる相手にしたほうが、対決ドラマとしては盛り上がったんじゃないでしょうか。しかも、最終的に木島はどうなったのか、全く触れられてませんし。完全にほったらかしですか。まさか、続編が作られたときのために、「明智君、また会おう!フハハハハハ」みたいな、再登場への含みを持たせたってわけじゃないでしょうけど。いや、それはそれで面白いかな(w)。 画面の雰囲気が前編とだいぶ違うなあ、と思って観ていたら、前編と後編で別の方が演出していたようですね。フジテレビのドラマを全話通して観たのは、たぶんこれが初めてなので良くわからないんですが、演出者が前後編で交代するなんてことは、よくあるんでしょうか? 何か事情があってのことかも知れませんが、すごく違和感がありました。前編と後編とのストーリーの結びつきも弱く、先週の中心ネタだったデスマスクの話なんて、ほとんど無視。全体的に、無理して話を繋げたようなところも見受けられます。これなら、いっそ完全オリジナルな脚本にするべきだったですね。 ツッコミどころは例によって満載。梅里(升毅)はもともと“武器商人”で、どうやら産業スパイのようなものとして、木島の会社に送り込まれていたというオチだったようですが、それならなぜ藤川(坂本真)は、いきなり梅里をあんな派手なやり方で殺す、という暴挙に出たんでしょうか。その動機がわかりません。だって、藤川は自分の正義感で行動してたわけでしょう? それが人殺しなんて。 湯川は、藤川が木島も殺そうとしていたのではと推測していましたが、そういう極端な行動に走る前に、警察に通報するなりマスコミに持ち込むなり、もっといろいろやれることがあったんじゃないでしょうか。梅里を殺したときには、まだ木島は海外にいたわけですから、ボス不在の会社を告発するのはたやすかったと思われるのに。また、すでに会社を退職していた藤川にとって、自分のクビも何も関係なかったんですからね。 それから妙なのが、「珍しい客だなあ」と言って迎え入れた湯川の声を、いきなりパソコンに取り込んでサンプリングしているシーン。この時点で、湯川が警察に協力していることなど、木島は知らないはずですから、湯川の声をあとで利用するなんてのは、その場のとっさの思いつきだったことになります。 これ、秘書(本上まなみ)がやったにしても木島本人がやったにしても、用意が良すぎませんかね。だって、木島は海外から帰ってきたばかり。湯川という客が来ているのに、パソコンを起動したとも思えませんから、あれは秘書のパソコンなんでしょう。しかし彼女は、具体的な話が始まる前に席を外していますから、用意などできなかったはず。しかし、木島がサンプリングソフトを立ちあげたりするシーンはなく、いったいいつの間に?という感じです。 要するに、秘書は木島の研究が外部に洩れることを恐れていて、来客すべての声を録音するほど用心していたということなんでしょうか。しかし、声をサンプリングして利用できる機会なんて、そうそうあるわけではなく、実際このケースでも、湯川の声で薫を呼び出したのは秘書ではなく木島でした。湯川が、電話口で薫に対してどんなしゃべり方をするのかもわからないでしょうに、声の偽装がうまくいくなんて考えた根拠はなんなんでしょう。藤川のケースでは留守電への録音でしたが、今回は刑事の携帯にかけた通話。それも、クリスマスイヴの夜にですよ。湯川と薫をのことを恋人同士だと推測したにせよ、そうでなかったにせよ、特別な会話があってもおかしくない夜じゃないですか。 栗林助手の行動も、反対するかと思えば協力したりと一定せず、また薫が湯川を避ける理由もあいまいです。だって、これまではあれほど栗林を軽視し続けた上に、事件解決のためには湯川の協力が不可欠だとも思われるのに……。これはもう、「追いかければ逃げる、逃げれば追いかけてくる」という、昔ながらの男女間の法則を、うまい具合に利用したとしか思えません(w)。ま、湯川がそういうことにまで思いをいたすタイプとも考えにくいんですけど。どっちにしても、2人の間の微妙な関係を表現する方法としては、こういうやり方が有効だと、制作者は判断したんでしょうね。 藤川と梅里の被爆は、プラント内部の設計の不備が原因だというセリフがありましたが、営業畑の人間である梅里が、なぜ被爆するんでしょう。スパイ活動の結果でしょうか。そもそも、産業スパイとして送り込むなら、営業マンじゃなくて研究者のほうだと思うんですが。藤川が開発していたという合金・スーパーNak、湯川センセの手に掛かればあっという間に完成しちゃうんですかそうですか。池で爆発実験、警察の許可は取ったんでしょうか。湯川センセのコネと言えば草薙か薫ぐらいでしょうから、この2人が知らないとすると、無許可でやったとしか考えられませんね。もうむちゃくちゃです。 しかしそんなことより、今回最も笑えたのは、昔のB級SF映画に出てくるようなあの爆弾。「科学者は、研究にのみ純粋であるべきだ」とか言ってたわりには、ものすごく嫉妬深かったり恨みがましかったりする木島ですが、犯罪者の人格をうんぬんしてもしょうがありませんから、それは置いておきましょう。久米宏の芝居も、少しセリフをしゃべってみて、ある程度はカンを取り戻したようで、前編よりは多少マシな感じでしたし。しかし、人物としての造型が薄っぺらいのは、他の回の犯人たちと変わりません。 細かいことですが、個人的に一番気になったのは、爆弾の起爆装置の図面とおぼしきものを、薫の手に持たせておくところ。あんなふうにすれば、ペロンと紙が折れてしまうのは当然ですから、もっと上のほうを掴ませれば良かったんじゃあ……。そして、あれこれと苦労してトラップを回避したあげくに「アニメも観ておくべきだった」のセリフ。観てたからって、どうなったものでもないでしょうに。好きな色は「ピンク!」も唐突でした。薫がピンク色のものを身に付けていたシーンはあまりなかったと思うんですけど。携帯もオレンジ色だし。 とまあ、さんざんツッコめるのも、このドラマの面白いところでした(w)。これで終わってしまうのは非常に残念です。最初にも書いたように、映画化だけでなくドラマの続編も考えられる終わり方でしたから、またやって欲しいですね。今度は、弓削刑事(品川祐)の役どころを変えるか、いっそのこと排除してくれることを希望します。もう、鬱陶しいったらありゃしませんでした。 ※この記事はブログ村 ミステリー・推理小説にエントリーしています。 |
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yanajunのイラスト・まんが道 2007/12/20 15:38 |
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初めまして。 |
kura 2007/12/18 12:27 |
はじめまして。コメントありがとうございます。 |
のちんかん 2007/12/18 17:40 |
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